25年10月16日から18日にかけて、おなじみのパシフィコ横浜で開催されるのが「第63回日本癌治療学会学術集会」です。まさに投稿日に発表された2025年のノーベル生理学・医学賞で坂口志文先生が『制御性T細胞』の研究での受賞が決定しましたが、免疫系のテーマを含め、今回も注目のテーマが並んでいます!!
大会テーマである「がんと生きる、がんを生きる」のもと、先端的な治療に関することから倫理的な側面まで、様々な演題に触れることができます1
学会概要
- 学会名:第63回日本癌治療学会学術集会
- 日 程:2025年10月16日(木)〜18日(土)
- 大会長:万代昌紀先生(京都大学大学院器官外科学講座婦人科学産科学分野 教授)
- 会 場:パシフィコ横浜(会議センター、アネックスホール、展示ホールA+B)
- 公式サイト:https://congress.jsco.or.jp/jsco2025/
注目ポイント
タイムリーな話題! T細胞や免疫に関する演題も
今年(2025年)のノーベル生理学・医学賞に坂口志文先生が見事、輝いたばかりですが、先生の研究テーマが「制御性T細胞」でしたね。免疫等にも関した研究というところで、今学会のプログラムを探して見たところ、、、おー、制御性T細胞の演題がありました!
(素人なのでどの程度、坂口先生の研究に関連しているかは不明ですが)
腫瘍周囲への制御性T細胞の浸潤は
膀胱上皮内癌に対するBCG療法の治療効果を低下させる(吹上優介先生・16日)
制御性T細胞を標的とする光応答性抗体薬物複合体による
抗PD-1 抗体の治療抵抗性の克服(福島啓司先生・18日)
注目のプログラムは?
◾️会長企画シンポジウム一覧
・最先端ロボット手術;技術革新と各領域の対応
・がん免疫療法の新規標的:免疫の力を最大化する
・人口減少、高齢化を見据えたがん医療提供体制の在り方について
・ドラッグラグ・ドラッグロス解消のための方策としての国際共同試験を行うための課題
・HPV関連疾患と予防戦略:次世代へつなぐ健康
・遠隔手術の現在と未来:どこにいても最適な治療を受ける未来を
・JSES2024 AOB meetingの知見から紐解く精密解剖
・がん患者のアピアランスケア:明らかな外見の非可逆的な変化に医療者は何を考えていくべきか?
・がん患者の栄養管理:食から支える闘病生活、QOL向上への栄養学的アプローチ
・がん治療における基礎研究の役割
・AIが切り拓く未来のがん研究と個別化医療
・腸内細菌叢とがんの栄養学的アプローチ:腸内環境から考える予防と治療の新たな可能性
・リンチ症候群の診療標準化と保険収載を目指して
また、21に分類された「臓器別シンポジウム」、17に分類された「領域横断シンポジウム」など、さすががん領域専門の学術集会ということで幅広い演題が用意されていますね。
他にも、招請講演に石黒浩先生(演題・アバターと未来社会)、特別講演に堀ちえみさん(演題・舌がんステージ4から希望のステージへ)など、がん領域以外からも数多くの講演者が見受けられます。
会場のパシフィコ横浜には?
数多くの学会が開催されているパシフィコ横浜ですので、ご存知の方も多いはず。
最寄駅は「みなとみらい駅」とはなっていますが、せっかく気候もさわやかなこの季節、
思いきって横浜駅から歩いてみるのもいかでしょうか。
海の近くということもあり、心地よい風を受けながら日産本社ビル、あんぱんまんミュージアムなどを
通り過ぎてみるのもいいかもしれませんね!
「宿泊先、取ってない」という先生へ
学会サイトでも「宿泊のご案内」というページが用意されています。
開催間近ということもあり、上記以外からも探したいという方には、
以下のようなサイトも利用可能です! ぜひご覧ください。
移動中には関連書籍も!
・ご本人は登壇されないものの、ノーベル賞に輝いた坂口先生の書籍など
学会への移動の際に読んでみるのもいいかもしれませんね!
『免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか』
https://amzn.asia/d/1ExorKk
・大会長・万代先生の書籍もありますよ!
『明日からできる悪性腫瘍の手術−リンパ節郭清(開腹・腹腔鏡・ロボット)』
https://amzn.asia/d/7wAuiNG
『明日からできる卵巣がん手術[Web動画付]』
https://amzn.asia/d/iJ6SCt3
・招請講演1「がん免疫学の最前線:次世代免疫治療への展望」の演者、西川博嘉先生のご著書です
『実験医学増刊 Vol.42 No.10 良い炎症・悪い炎症から捉え直すがんと免疫』
https://amzn.asia/d/52l8Wyw
『これからのがん免疫治療-腫瘍免疫学を理解して、正しくつかう-』
https://amzn.asia/d/eCVhvWF

